前回は、走るための身体機能を筋力トレーニングよって引き出すことで、走りを変えることについてお話しました。
今回は、その一例をご紹介したいと思います。
走っている際に、肩が上がった状態で腕を振っている場合があります。
一流アスリート、子供たち、市民ランナーに関わらず、このような状況の方は少なくありません。
(先日のオリンピックに出場していた陸上短距離の福島千里選手も肩が上がっているように見受けられましたが、、。)
肩が上がっている際には、「脇を閉めて」、「肩を落として」などと指示されることが多く、私も、選手時代に、コーチに幾度か言われた記憶があります。
私の経験からも、四六時中、意識していましたが、残念ながら肩は上がったままでした。
少し横道にそれましたが、本題に入りますと、、、
ではまず、 「なぜ肩が上がってしまうのでしょうか?」
原因は、心理的なものから身体的なものまで様々です。
例えば、細かい作業をしたり、パソコン作業などをした後は、肩が上がることは、多くの方が経験されているのではないかと思います。
次に、「身体はどのような状態になっているのでしょうか?」
多い例としては、肩から首にかけての筋肉群(僧帽筋上部、肩甲挙筋等)、胸部の筋群(大胸筋、小胸筋、鎖骨下筋等)が短く硬くなっているケースがあります。
この状態ですと、肩の位置を決定する肩甲骨の位置が、
上方向と前方向へ引っ張られていることになります。
ちょっと、肩を前方向に出した状態で、腕を振ってみてください。
これだけでも、肩が上がっていることは実感できるのではないかと思います。
では、「この状態を改善するために必要なことは何でしょうか?」
一つは、皆さんがご存じのストレッチです。
硬くなった筋肉を伸ばすというやり方ですね。
そして、それ以上に効果的でお勧めなのが、軽い負荷での筋力トレーニングです。
この筋力トレーニングは、ダンベルやチューブを通常使用しますが、何も持たずに行うことでも効果は得られます。
ただし、この場合、あくまでも「筋肉を疲れさせる」ことが目的ではないので、疲れる前に終了することがポイントです。
ここでの具体的な種目の紹介は控えますが、
肩が上がっているケースは、数種類の軽い筋力トレーニングを実施するだけで、見違えるように肩が下がりますし、格段に走りやすくなります。
身体が正常になると、動きも正常になります。
そのためのアプローチの一つとして、筋力トレーニングはお勧めです。
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